こんにちは、もち麦です!
私が第二種電気工事士の販売員をしていたころ、指定工具はもちろん、おすすめとされている工具も含め、様々な数多くの工具にふれてきました。
実際にそういった工具を使いながら実技の練習をする中で、「これは指定工具だけど必要ないな、これは指定工具ではないけど持っていたら便利だな…」と感じる部分が多くありました。
そこで今回は、数多くの工具を使ってきた私が、本当に必要だと思った工具についてお伝えします。
この記事はこんな人にオススメ☆
・第二種電気工事士の技能試験を受験する人
・これから工具の準備をする人
必要とされる指定工具の名称
(一財)電気技術者試験センターによると、下記の指定工具は最低限必要とされています。
・ペンチ
・ドライバー(プラス、マイナス)
・ナイフ
・スケール
・ウォータポンププライヤ
・リングスリーブ用圧着工具(JIS C 9711:1982・1990・1997 適合品)
上記の7つが必要とされていますが、実際は他の工具も含めて使用されています。
また指定工具であるにも関わらず、他の工具が代わりとなりほとんど使わない工具もあります。
指定工具の中でそこまで必要ではない工具
他の工具などが代わりとなり、そこまで使用しなかった工具があります。
「ペンチ」「ナイフ」「ウォータポンププライヤ」の3つです。
あとから説明する代わりの工具を購入しない場合は、この3つの工具は必要となります。
ペンチ
ペンチは、ケーブルなどを切ったり曲げたりするときに使われることが今まで多かったと思います。
特に、ランプレセプタクルや露出形コンセントを施工するとき、ペンチで輪っかを作っていたと思います。
ですが今は、そういった役割を代わりの工具「VVFストリッパー」でカバーできます。
VVFストリッパーは様々な機能があるため、実技をするときに1番使っていました。
わざわざ他の工具に持ち替えずにランプレセプタクルなどの輪っか作りに取り組めるので、時短にもなります。
私が技能試験の受験したときはほとんどペンチを使用しませんでした。
VVFストリッパー
<私がペンチを使用したタイミング>
・VVRのケーブルの中身をドライバーで少し押し出したあと、中身が出た方と逆側をペンチで引っ張るとき
私の場合はVVRのケーブルを施工するときにペンチを使いましたが、ペンチの代わりにVVFストリッパーでも施工できるため、ペンチがなくても問題はなさそうです。
ナイフ
ナイフは、①ケーブルやケーブルの被覆を剥くとき、②絶縁ブッシングに穴をあけるときに今までは使用されてきたと思います。
ですが今は、そういった役割を代わりの工具でカバーできます。
①は、先ほどにも出てきた「VVFストリッパー」、②は「合格マルチツール」が代わりとなります。
合格マルチツールは、個人的にかなりおすすめです。
手の平サイズで小さくて軽いのにも関わらず、これ1つで7つの実技ができる優れものです。
VVFストリッパー
合格マルチツール
また、ナイフは鋭利な歯がむき出しになっているため、扱いに注意が必要になります。
実際にナイフを使って実技し、試験中に手を切ってしまい血がポタポタと出てきたという人を知っています。
試験中であるため、血を拭くこともできず大変だったと言っていました。
「どうしてもナイフで施工したい!」という人以外は、VVFストリッパーを使うことをおすすめします。
<私がナイフを使用したタイミング>
・なし
ウォータポンププライヤ
ウォータポンププライヤは、アウトレットボックスにねじなしボックスコネクタを固定するときに使用されてきました。
現在でも、この工具を使用している人は多いと思いますが、私の場合、代わりの工具として先ほども出てきた「合格マルチツール」でカバーしました。
コネクタを施工するスペースは狭いのに、ウォータポンププライヤは大きいため、やりにくさを感じます。
合格マルチツールで同じ施工すると、サイズ感が小さいため施工しやすいです。
合格マルチツール
本当に必要なおすすめ工具の一覧
下記は、様々な工具を使用した私が本当に必要と感じ、おすすめしたい工具の一覧です。
・ドライバー(プラス・マイナス)※指定工具
・リングスリーブ用圧着工具※指定工具
・スケールもしくは布尺※指定工具
・VVFストリッパー
・合格マルチツール
・合格クリップ
ドライバー(プラス・マイナス)※指定工具
プラスドライバーは、ランプレセクタプルや端子台にあるネジを緩めたり締めたりするときに使います。
必ず必要な工具となります。
マイナスドライバーは、スイッチやコンセントを連用取付枠に取り付けるときに使用します。
また、スイッチやコンセントに施工する際、万が一間違った箇所にケーブルを差し込んだとしても、マイナスドライバーで取り外すことができます。
リングスリーブ用圧着工具※指定工具
リングスリーブ用圧着工具は、リングスリーブで電線を圧着するときに使用します。
必ず必要な工具です。
スケールもしくは布尺※指定工具
スケールもしくは布尺は、ケーブルの長さ測るときに使用します。
コンパクトに収納されていて使用するすきだけ伸ばせばいいスケールよりも、すぐに長さを測れて柔軟性のある布尺の方がおすすめです。
こちらも必ず必要な工具となります。
VVFストリッパー
VVFストリッパーは、ケーブルを切る、ケーブルの外側を剥く、内側の被覆を剥く、長さを測る、ランプレセプタクルなどで必要な輪っかを作るなど、これ1つで様々なことができる優れものです。
実技中に1番使用した工具です。
ほとんどの方がVVFストリッパーを購入し使っています。
ケーブルの内側の被覆をナイフで剥くことも可能ですが、時間がかかって仕方ないので必ずそろえましょう。
合格マルチツール
合格マルチツールは、マイナスドライバー、ナイフ、ウォータポンププライヤなどの役割ができる便利なツールです。
手のひらサイズにも関わらず、これだけ多くのことができます。
またサイズが小さいため扱いやすく、時短にもつながります。
合格マルチツールは、持っていなくても問題ないですが、技能試験が本当にラクになるのでかなりおすすめです。
合格クリップ
実技の最後に電線をリングスリーブや差込型コネクタで施工します。
狭い場所に電線がたくさんあり、どの線とどの線を一緒に施工するのか、かなり分かりづらくなります。
そういったときに、一緒に施工する線同士を合格クリップで施工前にまとめておくとわかりやすくなり、ミスが起こりにくいです。
技能試験を受験していたころ、最初は私も必要ないと思っていたのですが、何度も何度も間違った線同士を施工してしまいました。
合格クリップを使ってからは、同じミスをしなくなったのでおすすめしたいツールです。
工具セットか単品工具どちらで購入するか
全体的に考えてみると、工具セットを購入することをおすすめします。
工具セットのメリット・デメリット、単品工具のメリット・デメリットを比べてみましょう。
工具セットのメリット・デメリット
工具セットの場合、一般的に必要とされる工具がすべてそろっています。
「あの工具が必要、この工具も必要」と自分で正しい工具を選んで購入する手間が省けます。
もし一から工具をそろえるとなると、本来は技能対策に時間をかけたいはずなのに、購入のために時間をかけないといけません。
これは、かなり勿体ないと思います。
ただ、工具セットで購入した場合、あまり使用しない工具もセットでついてきます。
工具セットのメリット
・一般的に必要な工具がすべてそろっている
・自分で選んで購入する手間が省ける
工具セットのデメリット
・あまり使わないナイフなども含まれている
単品工具のメリット・デメリット
単品工具の場合、先ほどお伝えした本当に必要な工具のみを自分で選んで購入できます。
そのため、金額もおさえることができます。
2023年6月時点で、工具セットを購入した場合は20,000円前後しますが、先ほど私がお伝えした本当に必要な工具のみを購入すると、約15,000円~17,000円で購入できます。
金額だけを見ると安く購入はできるのですが、入っている工具の内容と金額で比較すると、単品工具の方が割高になり、工具セットの方がお得になります。
また自分で選んで購入しないといけないので、手間が増えます。
単品工具のメリット
・あまり使わない工具は入っておらず本当に必要な工具のみ自分で選択して購入できる
・金額だけを見ると安い
単品工具のデメリット
・内容と金額を見ると工具セットに比べて割高になる
・自分で選んで購入しないといけない手間が増える
工具セットを購入するのがおすすめ
上記のメリット・デメリットから総合して、工具セットを購入することをおすすめします。
自分で各工具をそろえる手間を省き、技能試験を勉強する時間を最大限使ってほしいです。
先ほど私がお伝えした工具を一度練習してみて、もしもそのやり方で合わないようでしたら使っていなかった工具(ナイフやウォータポンププライヤなど)で練習してみるのもいいかもしれません。
また、第二種電気工事士ではナイフは使わなくても実技できますが、第一種電気工事士ではナイフは必須です。
将来的に第一種電気工事士の受験も考えているのであれば、今回の第二種電気工事士の受験のときからナイフをそろえておくのもいいと思います。
お得に買える!おすすめの工具セット
「工具セットをできる限り安く購入したい!」という方が多いと思います。
色々調べてみたところ、電池屋の電光石火シリーズが安く購入できそうでした。
電材歴が80年近くもあるような電気の専門会社なので安心でき、口コミの評価も高く、今までに25,000セットも販売してきた実績があるのでおすすめです。
通常、メーカーから自分の元に届くまでに、仲介会社がいくつか挟まないといけないため手数料が発生し、その分高くなります。
ですが電池屋の電光石火シリーズでは、メーカーから自分の元に届くまでに仲介会社が少ないため、その分手数料をおさえることができ、安く購入することができるそうです。
また、実技の練習には、工具だけではなく部材も必要です。
部材と工具がセットになったものも販売されているので、部材を持っていない方は両方セットになったものを購入しましょう。
私がおすすめした合格マルチツールと合格クリップは別売りなので、単体で購入するのを忘れないように注意してください。
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