こんにちは、もち麦です!
「第二種電気工事士の技能試験について調べるとよくわからない用語で説明されている」「候補問題?欠陥?単線図?」と当たり前のように専門用語で説明されている記事が多いですよね。
初心者にとってよくわからない用語が多いと、技能試験について調べるのも大変だと思います。
この記事ではできる限り難しい用語を使わず、専門用語の説明をしながら技能試験の内容についてお伝えしていきます。
この記事はこんな人にオススメ☆
・第二種電気工事士の技能試験を始めて受験する人
・技能試験についてまだ調べていない人
・候補問題・欠陥・単線図のような専門用語がいまいちピンときていない人
試験日・合格発表日などの試験日程
下記が各日程となります。
上期 | 下期 | |
申し込み期間 | 4月下旬~5月中旬 | 9月下旬~10月中旬 |
受験票の発送 | 7月上旬 | 12月上旬 |
試験日 | 7月下旬 | 12月下旬 |
合格発表日(Web) | 8月中旬 | 1月中旬 |
験結果通知書の発送日 | 8月下旬 | 1月下旬 |
第二種電気工事士の申し込み期間ですが、筆記と技能を受験する人と技能のみを受験する人がいます。
筆記と技能を受験される方は、筆記を受験する前に第二種電気工事士の申し込みをしていると思うので、技能試験のために改めて申し込む必要はありません。
筆記試験に合格した場合、受験票の発送がされます。
筆記試験が終わってから技能試験まで約1ヶ月半の期間があります。
筆記とは違い技能試験では実技を行うため、練習時間が必要となります。
筆記試験が終わってから勉強せずに休憩したくなるかもしれませんが、すぐに技能試験対策を行うことをおすすめします。
技能試験の本当の合格率
(一財)電気技術者試験センターが公表している合格者数と受験者数より、上記のような合格率となっています。
技能試験の合格率は、70%前後ということがわかります。
「筆記試験の合格率が60%だから技能試験の方が簡単だ」と思うかもしれませんが、実は落とし穴があります。
この受験者数の中には、筆記試験が免除だった方も含まれています。
筆記試験が免除になる人には理由がありますが、ほとんどの場合、「前回の試験で筆記には合格できたけど技能は落ちた」という人です。
そういった方は、今回の技能試験は2回目であるため、初めて技能試験を受験する人より合格しやすくなります。
1回で技能試験に合格した人の合格率を、ここ数年間で計算してみると、50%~60%前後でした。
技能試験は簡単ではなく、むしろ筆記試験より難しいので、きちんと対策する必要があります。
試験内容・試験時間
第二種電気工事士の技能試験は実技試験とも呼ばれ、実際に実技を行う試験です。
技能試験で出題される問題のことを候補問題といい、毎年1月頃に、(一財)電気技術者試験センターよりその年に出題される候補問題が13問公表されます。
この13問の候補問題の中から必ず1問出題されます。
事前に出題される問題がわかるので、13問分しっかり対策することが大切です。
候補問題には配線図が記載されています。
配線図とは、電気器具などの配線の状況を示す図のことです。
配線図を見ながら実際に施工し、欠陥なく完成させると合格です。
欠陥とは、不合格につながるミスです。
ホーザンのサイトで具体的な欠陥例が記載されているので、「どのような欠陥だと落ちるのかな?」と気になる方は、下記よりチェックしてください。
候補問題…技能試験で出題される問題
配線図…電気器具などの配線の状況を示す図
欠陥…不合格につながるミス
言葉だけでは難しいかもしれませんので、実際の候補問題を確認しましょう。
下記は13問ある候補問題のNo.1で、配線図が書かれています。
また、試験時間は40分間となり、技能試験は時間勝負でもあります。
必要な工具を用意する
実技を行うためには工具が必要です。
工具の貸し出しがないため、技能試験当日も持参しないといけません。
(一財)電気技術者試験センターの受験案内を確認すると、下記の指定工具が最低限必要とされています。
・ペンチ
・ドライバ(プラス、マイナス)
・ナイフ
・スケール
・ウォータポンププライヤ、
・リングスリーブ用圧着工具(JIS C 9711:1982・1990・1997 適合品)
これら以外のものでも、電動工具以外の全ての工具を使用することができるそうです。
私が技能試験を受験したとき、ナイフは使用せずもっと簡単で使いやすい別の工具を使用しました。
技能試験の対策方法
第二種電気工事士の技能試験に合格するためには、「①単線図から複線図に描きかえる練習」「②工具を使って器具を実技する練習」「③全体を通して制限時間内に組み立てる練習」の3つが必要になります。
具体的に説明していきます。
①単線図から複線図に描きかえる練習
単線図(候補問題に記載されている簡易的な図面)をもとに実技を行います。
ですが、単線図(候補問題に記載されている簡易的な図面)のままだと、実技をするときに、どこにどの線を接続すればいいのかわかりにくいです。
そのため実技を行う前に、その単線図(候補問題に記載されている簡易的な図面)を、複線図(実技をしやすい図面)に描きかえます。
この作業がよく聞く「単線図から複線図に描きかえる」ということです。
これができないと実際に実技をするときに困るので、まずは単線図から複線図に描きかえる練習をしましょう。
言葉だけでの説明だとよくわからないと思うので、実際に確認してみましょう。
①単線図(候補問題No.2)
上記が、単線図になります。
1本の線で描かれた簡易的な図となります。
この単線図を複線図に描きかえると下記のようになります。
見てわかる通り、先ほどの単線図に比べると線がたくさんあります。
大きな円の中に●がいくつかありますが、これは接続する部分です。
どこにどの線を接続するか具体的に書いているので、実技がしやすくなります。
この「単線図から複線図に描きかえる」練習を候補問題の13問分しっかり行い、すべて描けるように練習することが大切です。
私もそうでしたが「難しそうだな…」と最初は不安になるかもしれません。でもしっかり練習していくうちに、初心者だった私も自信を持ってできるようになりました。なのでみなさんも安心してください。
②工具を使って個々の器具を実技する練習
工具を使いながら個々の器具を実技していきます。
どのような器具を実技するのかイメージしにくいと思うので、下記の例を見てみましょう。
ランプレセプタクル
ランプレセプタクルなどの名称だけでいうと、こういった器具は25種類程度あります。
「25種類も練習しないといけないのか…」と思うかもしれませんが、全部がバラバラの実技ではなく、似ているものがたくさんあります。
大きく11種類程度に分類できます。
似ている実技がたくさんあるので練習を繰り返していくと、知らず知らずのうちにできるようになります。
大切なことは練習を重ねて実技に慣れることです。
③全体を通して制限時間内に組み立てる練習
技能試験当日では、①単線図から複線図に描きかえる⇒②工具を使って個々の器具を実技⇒③②で作った個々の器具を制限時間内に組み立てる、で完成となります。
そのため①と②ができるようになれば、時間を計りながら全体を通して組み立てる練習が必要となります。
最初は制限時間が40分なのに対し、1時間以上かかってしまいました。でも何度も練習していくうちに、初心者でも30分前後で完成できるようになりました。
まとめ
今回の記事では、下記のようなことをお伝えしました。
・1回で技能試験に合格した人の合格率は50%~60%前後
・技能試験で出題される問題のことを候補問題という
・13問の候補問題の中から必ず1問出題される
・配線図とは、電気器具などの配線の状況を示す図のこと
・欠陥は、不合格につながるミスのこと
・実技を行うためには工具が必要
・「①単線図から複線図に描きかえる練習」「②工具を使って器具を実技する練習」「③全体を通して制限時間内に組み立てる練習」の3つが必要
・単線図(候補問題に記載されている簡易的な図面)を、複線図(実技をしやすい図面)に描きかえる
・工具を使いながら個々の器具を実技
・時間を計りながら全体を通して組み立てる練習が必要
まずは、単線図から複線図に描きかえる練習をしながら、必要な工具や練習するための部材や器具をそろえていきましょう。
慣れるまで大変かもしれませんが、慣れてしまえば簡単に感じてきます。
技能試験の合格を目指して頑張ってください。
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